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2004年4月 9日

到来する洗脳社会

この記事をTwitterに投稿するはてなにブックマーク はてなにブックマーク│ この記事のカテゴリ: 03. BOOK

ぼくたちの洗脳社会
岡田 斗司夫 (著)
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60年前、世界の人々がもっとも大きな関心を抱いていたことは、軍事力と領土の広さだった。どれぐらい強大な軍事力を持つか、どこの国がどれだけの植民地を得るか、といったことは多かれ少なかれ、世界中のの人々がもっとも強い関心を持つことだった。


30年前、世界の人々がもっとも大きな関心を抱いていたことは、政治だった。なかでもイデオロギーの行方、つまり資本主義と共産主義のどちらが勝つのか、といったことを始め、安保闘争やらベトナム戦争やらヒッピーやら、考え方・主義主張を争うことがもっとも多くの人が関心を抱いていることだった。もちろん、他にも関心を持つことはたくさんあっただろうが、表面上、もっとも話題に上り、かつ激しく社会的に影響を及ぼすことであったことはこういったことであった。


そして、現在。最も多くの人が興味を持っていることといえば、それは経済だ。お金に関して記述された本が飛ぶように売れ、ワールドカップをはじめ大きなイベントが行われるときには必ずナントカ総研といった名前のシンクタンクが「経済効果」を発表する。「どうすれば儲かるか?」に関心を持つ人が増え、今こそお金の教育を本格的に始めるべきだ、と唱える人も増えている。軍事力を持つ国がなくなったわけでもなく、イデオロギーを追求する団体がなくなったわけでもないけれど、今、多くの人が関心を抱いていることが「経済」であることは間違いない。


当然のように、30年後にはまた別のことに、人々の関心は向くだろう。軍事がなくなるわけでも、政治がなくなるわけでも、経済に興味を持たなくなるわけではないけれど、多くの人が強い関心を持つことはまた別のことになることは間違いない。そして、おそらくそれは「文化」とか「精神」とかにかかわるものになることだろう。すでに、その兆候ははっきりと現れつつある。経済的に余裕ができた人は、より楽しいこと、より教養になること、今までにない体験を味わえることにお金を使うようになりつつある。アメリカで、日本のアニメや漫画がクールなものとして扱われ、政府が「これからはコンテンツ立国だ!」と叫んでいる。間違いなく、これから将来やってくるのは「文化の時代」であり、「精神の時代」であるのだ。


この流れは避けられない。ならば、いち早くその流れに飛び込んでいくほうが賢いだろう。この本のメインテーマじゃないけど、これを読んでいて、ふとそう思った。

(今日の一言)
あなたは岡田斗司夫といわれて、どんなことを思い出すだろうか?アニメ評論家として面?オタク評論家としての面?BSマンガ夜話でマニアックな解説をしている面?エヴァンゲリオンで社会現象を作ったガイナックスの初代社長としての面?それとも、自分を家庭からリストラするといった変わった行動をしながら男女関係を評論する人としての面だろうか?


私は意外と社会に関しての鋭い考察をする面を気に入っている。結構、見た目やイメージとは違って、世の中を鋭く見ているんだなあ、と思う。こういう人の話を聞いてみるのも意外と面白いのではないだろうか。



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