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2004年7月 3日

ITスキルを持つということ

自分でもうっかりすると忘れそうになるが、昔、デジタルハリウッドという有名な学校に半年ほど通っていた。

週に1回、朝の9時半頃から、何回か休憩を入れながら、夜の9時ごろまで。

結構いろいろとWEBのプログラミングについて学んだと思う。多分。

で、最終的には、私のようなこてこての文系人間にはプログラマーとかはちょっと無理!という結論に無事(?)落ち着いてしまったので、あまりそこで学んだ知識は役に立っていないのだけれど(とはいえ、今、経理のソフトやら給与計算ソフトみたいのやらを作ったりしているので多少は役に立っているのかな?)、通学中に一度学校にやってきて講演した杉山校長の話はちょっと面白かったので、今でもはっきりと覚えています。


中でも特に印象残ったのは、「ITスキルとは、IT関係の企業に就職するためのもの(縦の関係)ではなく、どんな業界においても使えるもの(横に貫くもの)」という話で、これは自分の中にあった変な常識を崩した、当たり前なのに深い話でした。


 
たとえば、「電話のかけ方や、受け答えの仕方」って、社会人なら、まあ、誰でも知っていることですよね。もちろん、知らない人もいることはいるので、きちんと身につけていれば、これも立派な技術であると言うことが出来きます。が、しかし、「電話のかけ方」を知っている人が、その技術を生かすために、必ず電話関係の会社とかコールセンターとかに就職することがあるのか?といえば、おそらく答えはNOでしょう。

まずそんなことはありません(全員とは言いませんが)。別に電話のかけ方や受け答えの仕方を身につけているからといって、電話関係の会社に勤めなくてはならない、なんてことは全くないからです。人それぞれいろいろな職に就きます。いうまでもなく、こんなことは当たり前の話だといえるでしょう。

では、車の運転技術の場合はどうでしょうか?車の運転をするためには、免許を取らなくてはなりません。車の運転が出来ない人から見れば、車の運転ができるということはとても立派な技術を身につけているように見えます。しかし、だからといって、車の運転が出来る人が、その技術を生かすために、必ず自動車の会社に勤めたり、タクシーの運転手になったりするのか?といえば、これまた答えはNOですよね。

別に車の免許を持っているからと言って、車関係の職業につくとはかぎりません。人それぞれ、いろいろな業界のいろいろな職につくことでしょう。別にどんな会社に勤めようと、また、営業や経理のような職に就こうと、車の運転技術は役に立ちますから、車関係の職業に就かなくてはならない、なんてことは言うまでもなく、全くないわけです。

で、実は、「ITスキル」というものも、これら、「電話のかけ方」や「運転技術」と同じで、いくらその知識を持っているからといって、別にIT業界に就職するために使わなくても良かったりするのです。

ついつい、世の中の多くの人は、「IT」と聞くと、何か難しいもの・理系の人だけが使うものと思ってしまうことが多いようです。そのため、プログラミングやソフトの使い方のような、いわゆる「ITスキル」を勉強するような人は、ソフトウェアとかコンピュータとか、インターネットとかいった「IT業界」に勤めるのだと頭から思い込んでいることが少なくありません。

しかし、もうおわかりの方もいるでしょうが、電話のかけ方、車の運転技術と同様、「ITスキル」というものも、特殊なものではありません。それがあれば、べつにIT関係の業界でなくても、いろいろな業界で活躍することが出来ます。今のように、パソコンが普及している状況ならなおさら、どんな業界にいても、その技術は役に立ちます。

つまり、ITスキルというものは、決して特殊なものではなく、持っていて当たり前、決してIT業界といった狭い業界に就職するための手段ではないということなのです。
 

この話は自分的にはちょっと衝撃的でした。いわれてみれば当たり前のことなんだけれど、私自身も、多くの人と同じようにIT技術はなんとなく、IT関係の会社で仕事をするために使うものだと思っていたため、目からうろこが10枚くらい落ちました。それぐらい、この話は自分的にショックでした。

 
・・で、世の中の方を見てみると、相変わらず、世の中では「IT」というものはまだ特殊な分野のもの、という見方をされることが多いようです。

例の「ライブドアが近鉄球団を買収」どうこう、という話が出たときにも、やたらと新聞記事に「IT企業」「IT企業の社長」といったかたちで「IT」「IT]という見出しが出ていました。

また、サイバーエージェントの社長が奥菜恵と結婚したときも、「IT産業の社長が奥菜恵と結婚」という見出しが出ていました。(だいたい「IT企業の社長」はともかく、「IT産業の社長」ってどういう表現だ?人を紹介するときに、鉄道産業の社長とかいう言い方はあまりしないだろ)

これらの見出しにはなんとなく「IT」が特殊なものというニュアンスが含まれています。つまり、世の中の先端の技術や出来事に触れることが多いはずの、メディアの人間でさえ、いまだに「IT」は特殊なものという捉え方をしています。

しかし、すでに説明したように、「IT」なんてものは身近にあって当たり前のものであっって、それらを使いこなす「ITスキル」も、実は、「電話のかけ方や、受け答えの仕方」や「車の運転技術」と同じ普通の技術であったりします。うさんくさいものでもなかれば、きわめて特殊なものでもないのです。

ITは当たり前のこと。この認識が多くの人に共通のものとして、当面、本当の意味でIT革命が起こることはないのかもしれません。

「ITスキル」はごくごく当たり前のものである。この認識が一般的なものになるのは、いつのことなのでしょうか?

(今日の一言)
今、思い返してみると校長さんの話に「電話のかけ方」とか、「車の運転技術」とかいう話は出てこなかったようなが気が・・・・

後で、自分が理解するために付け足したものだったのかな?確か杉山校長は「映像技術」を身につければ、映画業界でもインターネット業界でもゲーム業界でも縦横無尽に移動できる、みたいな話し方をしていたような気もする。はっきり思い出せないけど・・・

ま、いいか。ニュアンスは伝わったろうし。とにかく、ITスキルはこれからの時代いろいろな業界を動き回れるパスポートの役目もしますよ、ということを伝えて終わりにしておきましょう。


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