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2010年8月24日

下流マーケティングを極めろ!

この記事をTwitterに投稿するはてなにブックマーク はてなにブックマーク│ この記事のカテゴリ: 01. マーケティング
しかし現在、今まで日本の消費市場を支えてきた中流層が急速に空洞化している。たとえば10年前に年収200~300万円程度であった若年層の多くは、その後所得が増えず、中流層へのステップアップができていない。また10年前に年収500~1000万円程度であった中年層の一部は、リストラなどによる収入の大幅減により、下流層への転落を余儀なくされた。
ここから言えることは、この10年間で上流から中下流、中流から下流へと転落した人が少なくないということである。その一方で、「グローバル化により、勝ち組と負け組の格差が拡大した」という世間一般のコンセンサスは、それほど正しいとは思われない。なぜなら上流層の構成比は増えるどころか、激減しているのが実態であるからだ。むしろ日本の消費者は、上から下まで一様に貧しくなっていると認識すべきであろう。
このような市場構造の変化を受けて、下流層をターゲットとするビジネスが成長している。


 たとえば「激安の殿堂」をうたうドン・キホーテの売上高は、過去5年間で約2300億円から約4900億円へと急増した。また牛丼250円※のすき家を展開するゼンショー、100円寿司のくらコーポレーション、390円ラーメンの日高屋を展開するハイデイ日高などの、下流志向企業の売上高もここ数年間で倍増している。


「ワンランク上のくらし」、「あなただけの上質な体験」、「今までにない高機能」などなど。テレビCMや店頭には依然として、上流への憧れや、上昇志向をくすぐり、消費を誘引しようとするメッセージが満ち溢れている。だがこのような“伝統的手口”は、現代の消費者には通用しなくなりつつある。はっきり言おう。もはや中流マーケティングは時代遅れなのだ。

一例を紹介しよう。先に紹介した日高屋の売り上げが伸びているのは、ラーメン需要を取り込んでいるからだけではない。夜の居酒屋代わりに日高屋を利用するサラリーマンが増えている。日高屋で190円の餃子をつまみに390円の生ビールを飲めば、2000円でもおつりがくる。日高屋が消費者に投げかけているメッセージは、おそらく次のようなものだ。「気張って高い店に行かなくてもいいじゃないですか。お酒は毎日飲みたいですよね。日高屋なら財布に負担がかからないから、我慢しなくて大丈夫ですよ」と。日高屋は下流を肯定し、下流ライフを応援するマーケティングメッセージを発信していると感じられるのである。


ということで、中流マーケティングを惰性で今も行っている方は、方向転換をしてみた方が良いかもしれません。


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